"大きく育てる"
生活環境が変わるせいか、体調を悪くする子どもが出るものです。
なかには、体調をこわしたまま送り出されてくる子どももいます。
T君の場合は、最終の挑戦課題である模擬店コンクールのときでした。
林の中に設営されたキャンパス内の道に、各ホームは思い思いの屋台を張り、その横で料理を作ってサービスをするのですが・・・
開始直前に私が、具合の悪い子が出たという連絡を受けて、すぐその場に行ってみると、そのホームの屋台の脇に積まれている間伐材の上に横になっている子どもがいます。
顔色も、顔つきもかなり悪いのです。
額に手を当ててみると、熱い。
そうしているうちに、ゲイゲイともどし出しました。
すぐお医者さんに行こうというと、彼はいやだといいます。
「先生ね、ぼく、これじゃ(自分のホームの)役にたたないけど、ここにいたいんです。
(せめて)みんなのやってるのを見ていたいの。ここにいさせて・・・」と言うのです。
もちろん腕ずくで医者に連れて行きました。
幸い大事には至らなかったのですが、小学4年生のホームが、わずか4日間でこのくらいにまでなるのです。